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教員免許状を考える。その2
今日は補足説明的に「臨時免許状」と「特別免許状」についてお話をば。
まず、「臨時」免許状ですが…。
これは「教諭」の免許状ではなくて、「助教諭」の免許状です。
これ、以前は結構活用されていたようです。
2004年でも7448件もの授与がなされています。
この免許状は免許法第5条第5項の規定によって授与されるので、結構利用されているのでしょう。
第5条第5項
臨時免許状は、普通免許状を有するものを採用することができない場合に限り、第一項各号の一に該当しない者で教育職員検定に合格したものに授与する。ただし、高等学校助教諭の臨時免許状は、次の各号の一に該当する者には授与しない。
一 短期大学士の学位又は準学士の称号を有する者。
二 文部科学大臣が前号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者。
この利用方法として良く言われているのは、特定教科の時間数が週あたり4時間程度空いてしまっているような場合ですね。1年間の臨時の講師という形ならば、他教科の先生にやらせるとかのことも可能ですが(都道府県の教育委員会の許可が必要)、普通は免許状を持っていたほうが有利なので(臨時免許状の有効期限が3年間あるから)、臨時免許状という手法を使うのですね。
これは、任用される時とか、たまたまそういう巡り合わせという時に活用されるものでしょう。
最初からこの臨時免許状目的という採用は一部の私立で行っている位かなあ…。
次に「特別免許状」だけど、これは「特別に」授与する免許状で、採用したい学校の校長の推薦が必要なことと、自己推薦じゃないけど自分でこういうことは売りになるということを事細かに書類にしないといけない。
何故かというと、特別免許状というのが、各分野について優れた知識や技能を持っている人について、都道府県教育委員会が検定によって免許状を授与する時の免許だからです。これは学士であるという必要が無くなったので、利用しやすくはなったけど、採用したいという学校による推薦が少ないという現状があります。
特別免許状の有効期限は、当初は10年間だったのですが、今は期限の定めはありません。もちろん、免許状更新制度にはのるようですが。
臨時免許状にしろ、特別免許状にしろ、「普通免許状」ではないので、いずれは書き換えや乗り換えをしなければなりません。
臨時免許状の場合。(免許法別表第3)
中学臨時免許 → 中学二種免許 在職6年、取得単位数45単位。
高校臨時免許 → 高校一種免許 在職5年、取得単位数45単位。
で、裏技。
中学臨時免許 → 中学一種免許 在職6年、取得単位数45単位。
+学士、教科に関する単位10単位。
教職に関する単位10単位。
教科又は教職に関する単位10単位。
これ、免許法別表第3の規定と、免許法施行規則10条の6の合わせ技。もともと、高校教諭の単位をある程度持っていると、こういう技でとれてしまう。但し、この場合は介護等体験などが必要になる。(現在のところね)
特別免許状の場合。(免許法別表第3)
中学特別免許 → 中学専修免許 在職3年、取得単位数25単位。
(学部単位10単位、大学院単位15単位)
高校特別免許 → 高校専修免許 中学に同じ。
もちろん、全部規定の単位でなければなりません。
前回の「その1」で説明しなかった補足を終わります。
参考条文は続きに書いておきました。
参考条文
第5条第5項第一項各号の一とは…
一 十八歳未満の者。
二 高等学校を卒業しない者(通常の課程以外の課程におけるこれに相当するものを修了していない者を含む。)ただし、文部科学大臣において高等学校を卒業した者と同等以上の資格を有すると認めた者を除く。
三 成年被後見人又は被保佐人。
四 禁錮以上の刑に処せられた者。
五 第十条第一項第二号に該当することにより免許状がその効力を失い、当該失効の日から三年を経過しない者。
六 第十一条第一項または第二項の規定により免許状の取上げの処分を受け、当該処分の日から三年を経過しない者。
七 日本国憲法施行の日以降において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体を結成し、又はこれに加入した者。
jupiterの投稿(09:27:15-2008-09-23) -
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